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セックスボランティア

セックスボランティア
河合 香織
セックスボランティア
定価: ¥ 1,575
販売価格: ¥ 1,575
人気ランキング: 99435位
おすすめ度:
発売日: 2004-07-01
発売元: 新潮社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

「障害者の」を抜きにして考えたい性の問題でもある
「障害者の性」と十把ひとからげにできない、さまざまな性愛に対する価値観と事例が紹介されていた。そして「障害者の」という冠が、問題を複雑にしているケースが多々あると思った。障害者であろうがなかろうが、性欲を道具的に処理することの是非、金銭を介して性を売買することの是非、性欲と恋愛は一対であるべきか否か…などのさまざまな次元の問題が絡んでくる話である。それを「障害者の性介助」というテーマでくくっているために、読んでいて思考がとても混乱した。また、性欲は「身体的」「生得的」で「性行為によってしか処理できない」という前提も、疑ってみる必要があるだろう。
 性欲の有無と程度の違い、性行為と恋愛感情を同一線上に考えるか別物とするかといった個々人の感覚によって、セックスボランティアの正当性は異なるのだろうと思う。紹介されたケースの中には、本当は性行為ではなく恋愛関係(特定の相手を愛すること/愛されること)を欲しているのだろうという人も見られた。
 読みながら自分の考えがまとまらない不安感を覚えた。そして、筆者はどのような考えを持っているのかが、非常に気になった。筆者の考えを聞かせてほしかった。
 私は、この問題のキーは、反対論者の意見に隠されているような気がする。セックスボランティア肯定派の考えや活動を取材するだけではなく、「セックスボランティア」にうなずけない人たちの「感覚」「価値観」に追究してみると、なおセックスボランティアをめぐる問題の全容が見えてきたのではないだろうか。

知らなかったことと、自分の無知を知るための本
「障害者専門の風俗があるの知っている?」

この本を知る前に友人にそうきかれて、思考停止に追いやられたことを覚えている。
私を思考停止に追いやったもの。
それは障害者の性欲という領域にまで、資本主義の絶望的な貪欲さが際限なく広がっていたという事実(資本主義自体の性欲)ではない。
そうではなくて、身障者の性風俗店はおろか彼らの性欲という概念自体を
私は私の頭の中で完全に真空、無意識のうちに亡き者にしていたということに愕然としたのだ。
彼らも私と何らかわらない「性欲」をもっているのだ。人形のわけではない。
そんなことすら考えもせず私はのうのうと障害者差別はあってはならないと考えていたのである。

印象深いのは生きていくために必要なボンベを一時的に外してまで行為に望む老人のルポだ。
まさに生を賭してまで性欲の発散にかけてしまう。
それはもはや人間の業なのではないだろうか。

安易に障害者の「介護」や「福祉」を語る者ほど脳天から打ちのめされるだろう一冊!!


もっと幅広いインタビューを経て欲しかった
発達障害をもつ人たちの成人施設・自宅支援で長年働いていました。
体だけでなく、知的にも障害を持つ人たちが殆どだと思います。
床にこすり付けて自慰行為を終え、着替えのみ介助者にお願いする人もいれば、障害を持った人も受け入れるヘルスを利用している人もいれば、ビデオを介助者に借りてきてもらってみるだけにしている人もいれば、自慰と合意その他のラインがよく分からず、女性介助者に触ってしまう人もいれば・・・本当に様々であり、一つの方向からはよく見えないことも多いのではないでしょうか。
何より、見逃してしまいがちなのは、最低限の生活費用(年金その他)を節約すれば、世の男性達と同じく、ヘルス等を使える人も多いということだと思います。
1種1級の重複障害で自宅あれば、約20万弱の税金収入がある人も多く、しっかりと、コーディネーター役の人がいれば、障がい者の性処理の問題の一部は賄えるはずです。
なぜ、そういうことが出来ないのか、そういうこともしっかりと伝えないと、結局、障がいが
あるからという大まかな理由で片付けられてしまうのではないでしょうか。
次があるなら期待します。

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